皮弁法が保険適用される理由
皮弁法は、5cm程度皮膚を切開し、皮膚組織を裏返してアポクリン腺組織を除去する方法であり、その除去率は7割~9割程度と高い効果を誇ります。
そのため、特に重度のわきがの人に適した治療方法なのです。
保険適用される治療方法の基準として、日常生活に支障が出えるほどのきついニオイを発している場合の治療か否かがあげられます。
皮弁法は、前述のようにきつい症状がある人に有効な治療方法であるため、保険が適用されるのです。
このような理由から、軽度のわきがの場合は皮弁法が受けられない可能性もあります。
その判断は医師、もしくはクリニックによって異なりますが、もし皮弁法が受けられない場合にも保険適用される薬剤塗布やボトックス注射といった方法もあるため、よく医師と相談するようにしてください。
皮弁法のダウンタイム
皮弁法では、皮膚を5cm程度の切開を2ヵ所おこなって皮膚を裏返し、アポクリン腺を除去します。
そのため、傷口は比較的大きくなり、縫合箇所も2ヵ所になるわけです。
つまり、軽い外科手術を受けることになるため、問題なく日常生活を送れるまでになるダウンタイムは、ある程度長くなることは覚えておきましょう。
まず、術後数日は患部にガーゼを当てて圧迫する必要があります。
その後2週間前後も包帯を巻き、その期間が過ぎると抜糸します。
抜糸後も腫れや痛み、違和感は続くでしょう。
そして数回の通院で経過を見た後、1ヵ月~2ヵ月くらいでやっと傷口が落ち着いてくるのです。
また、術後しばらくは腕を上げたり、激しい運動をしたりといった動きは制限されます。
傷が落ち着くまでの間に傷口にダメージを与えるような動きをすると、血腫や炎症などができる恐れがあるのです。
そのため、ダウンタイムの間はできるだけ患部を安静にしておくことをおすすめします。
皮弁法を受けた後の注意事項
わきが治療で皮弁法を受けるにあたって、注意したい点がいくつかあります。
まず入浴についてですが、手術翌日からシャワーはできます。
ただし、患部は濡らさないようにしてください。
湯舟での入浴は抜糸が済んだ後からとなります。
また、傷口が塞がるまでは腕の動きが制限されるため、腕を上げて着る服は避けて前開きのものを選ぶようにしてください。
その他、副作用として腫れや血腫などが起こる可能性があるほか、傷が固くなったり色素沈着が起こったりすることがあります。
もしも術後に異常を感じたら、担当医師に相談するようにしてください。
術後のケアを相談するなら、わきが治療をおこなう前にカウンセリングを受け、アフターケアもしっかりしているクリニックを選ぶようにしましょう。